鍵は扱い方によって早く壊れやすくなったり、また長く安心して使い続ける事もできるものです。
繊細な作り、埃やゴミに注意
鍵の形状は昭和のものと比べてもかなり変化しており、より繊細な作りとなっています。これは防犯性が関係しており、簡単な切込みである場合はその分簡単に鍵を開けられてしまう危険性があります。ピッキング行為は道具2本で数十秒でしたが、今ではピッキングで簡単に開けられる鍵は少なくなりました。その代表的な鍵が「ディンプルキー」と呼ばれるものです。デコボコのくぼみがあるのが特徴です。カバンの中やポケットの中に鍵を入れた時に、そのくぼみに埃やゴミが付着してしまうことがあり、そのままシリンダーに挿しこむとシリンダーの中にもゴミが付着することになります。わずかなホコリですが、年数が経つとシリンダー内に溜まり、油と交わり粘性を持つことになります。鍵の表面を定期的にお掃除し、シリンダーの中のホコリも掃除機やエアダスターを使い取り除く様にすると長持ちするようになります。
鍵の扱い方に注意
ガチャガチャと何度も回す、力いっぱいに鍵を挿す・無理やり抜く、こういった扱い方はもちろん鍵も鍵穴も傷める事になります。年数が経ち、鍵穴の潤滑油がなくなり、鍵の操作が渋くなると抜けにくい・挿しにくい状況になりますので、そういった場合は鍵穴専用の潤滑油を鍵穴の中に噴き込みましょう。鍵穴専用以外のオイル・油・シリコンスプレーは粘性が出るため使用は厳禁です。MIWA、KABAなどの専用スプレーがオススメ!
また、鍵を回すと錠ケースから飛び出てくるデッドボルトという部品があります。換気のためにデッドボルトを出した状態でドアを閉め風が通る隙間をつくる、といった扱いはやめましょう。デッドボルトに負荷がかかり、歪み・故障の原因となります。デッドボルトがゆがむとドア枠に正しく収まらなくなり、鍵が閉められない、鍵が開けられなくなる原因となります。
ドアは乱暴に閉めない
ドアを勢いよくバターン!と閉める、ドアを早く閉めようとして力づくで引っ張って閉める、というような扱いは錠前を傷める原因となります。鍵を閉めなくてもドアが風で開かないように固定する部品をラッチボルトと呼びますが、ラッチボルトの歪みを招く恐れがあります。またハンドルを何度もガチャガチャ動かしたり、何度も引っ張ったりする、ハンドルに重い荷物をかける、紐で固定するといった行為もドアハンドル・錠前を傷めることになります。ドアクローザーやドアストッパーを取り付けて対応していきましょう。
人の出入りが多いドアは、その分摩耗もしやすく、鍵の劣化も早くなります。定期的にお手入れをし、鍵に負担がかからないよう気をつけていくことで長持ちさせることは可能です。また、壊れかけている状況で無理に使うと思わぬトラブルにあう事になりますので、そうした場合は早く鍵を交換することも大切です。